これから何について学ぶべきか

「もし若者たちに「これから何について学ぶべきか」と問われたら、私は次の3つを挙げる。

語学、会計学、そして数学である。

とくに昨今、世の中は数学の中でも「統計学」に注目しつつあるようだ。」

という、前書きで始まるご本が出版された。『図解 統計学超入門』著者は私のブログに時々ご登場願う髙橋洋一先生です。

ご本の内容を「数字アレルギー保持者の筆頭格である、彼女のこの手の要望は毎度のことであり、これまで経済学や会計学についても同様の経緯で執筆してきた。」ということで、私たち初心者向けの「統計の初歩の初歩」と呼ぶべき入門書であると紹介されています。

面白いというより、「順列と組み合わせ」、「正規分布と二項分布の関係」、「中心極限定理」などの考え方が腑に落ちること請け合いです。是非、お読みください。

本文中の箇所を何か所か引用すると、

「数学の苦手な人ほど数式を見ると、「頭が痛くなりそう」だの「目が滑る」だのというが、そうして思考停止させてしまうから、何もわからないのである。」

「正規分布、二項分布、中心極限定理といった知識が身につくことで、世の中の見方が変わるのだ。見ているつもりで見えていなかったことに気づける、といったほうがいいかもしれない。」

「実際、私は大学で数学を専攻したが、数学の公式はほぼ覚えていない。ただ、どう考えればいいのか、どの方向へ向かえば解が導き出せるのかはわかっている。」

などの箇所が印象的だった。

最後に、「統計学とはどういうものか」に答えている文章を引用したい。

「つまり、全数調査をしなくとも、もっと少ないサンプルのデータだけで、限りなく全数調査の結果に近い数値を、割り出すことが出来る。これが統計学である。」

「わざわざお金と労力をかけてまで、膨大なデータを集めるのはムダなのだ。統計学がこのムダをきれいに解消してくれるわけである。」

郷土の偉人 志田林三郎

本書は一般社団法人 電気学会が発行したものです。

今日、明治維新150年記念事業 特別企画展 「志田林三郎」

~幕末維新を駆け未来を予見した若き電気工学者~

が多久市郷土資料館で開催されたので、義兄と一緒に見に行った。兄は多久出身なので、以前から「志田林三郎」という天才がいたということは知っていたのだが深くはしらず、日本で最初の工学博士ということぐらいだったとのこと。

この日は、国立科学博物館のグループ長 前島 正裕氏の講演会も聞くことが出来た。

私が驚いたことは1856年2月1日に生まれた(饅頭屋の息子らしい)人物が1880年にはその当時の世界では随一のグラスゴー大学に留学し、物理学の権威でもあるケルビン卿から学び、才能を絶賛されたらしい。彼の名前はあまり知らなかったが、エジソンは誰でも知っている人だと思うが、電球の発明の彼がケルビン卿を崇拝していたらしい。何とすごいことだろうか!

1892年1月に36歳の若さで亡くなっている。