ブルーバックスから『経済数学の直観的方法』(確率・統計編) 著者長沼伸一郎氏の本が出た!!

これはまさに待ちに待った本の出現だ!私が長い間、理解に苦しんでいた「金融工学の難解理論」、ブラック・ショールズ方程式を直観的方法で解説する画期的な本である。そして、世の中を一つのアングルで斬るとしたら、『常識と非常識』のテーマで私は考えているのだが、著者長沼氏が言うように教養としてのブラック・ショールズ理論とすることが一般常識として必要であると言っておられることに共感するものです。1970年代発明されたものですので、かれこれ半世紀もたっていますので常識として受け入れる準備を私たちもするべきではないでしょうか?難しいとして敬遠するべきではありません。その意味でこの本は私たちが理解に苦しむところのツボを理系、文系両方からみたうえで解説してくれる親切な本なので非常に分かりやすい、否、分かったと言わしめるところがなんともにくい。是非、読まないともったいない本だと思います。

常識を、脳力を押さえつける重石にするな

公方俊良氏の『般若心経(人生を強く生きる101のヒント)』をもう一度、読んでみよう!   ヒント18項の「かべを破って生きる」にこんなことが書かれています。
我々が住む地球では、あらゆる物質が固体、液体、気体
で成り立っています。その定まった秩序は、すべての人に共通した認識を生じさせます。水といえば液体ですし、水が凍れば固体、水蒸気は気体というように。
そして誰にも共通したこの認識が”常識”をつくり出します。普通、私達はこの常識によって生きています。だから、火の玉や幽霊が出てきたり、UFOが飛来したりすると、たちまち仰天してしまって、思考の混乱をきたします。しかし、地球以外の宇宙では、固体、液体、気体のように定まった形成物質は全体の10パーセントくらいで、他の90パーセントは、これらの崩壊した状態、つまり”プラズマ”であるといわれます。そうすると、火の玉も幽霊もUFO も、別に不思議な現象ではなく、日常現象ということになります。このプラズマと固体との違いを別の言葉に置き換えていいますと、脱常識と常識の差ということになりましょう。脱常識と常識のどちらが自由かといえば、もちろん脱常識です。
よくよく考えてみますと、この地球上のとても身近なところに、プラズマに似た脱常識が存在しているのです。それは何かといいますと、人間の思考です。
しかし、”ああも考える”ことができ、”こうも考える”ことができるプラズマのように自由で素晴らしい頭脳を持ちながら、人間は何と常識に縛られ、かたくなに生きているのでしょうか。
これは、心にガラクタをいっぱい詰め込んでいるためです。自由な発想をするスペースを自らなくしているのです。心のガラクタを放り出しさえすれば、新たなる発想、自由な閃きが生まれてきますのに・・・。
人が常識を放棄するとき、一つの新しい一層明瞭な認識と確信が生まれます。

この引用文は私の思っている”マネー”の世界にも通用することです。私たちが常識だと思っている経済、金融の世界が今、まさに変革の時代を迎えているような予感を感じとっています。もっと普遍的な『マネーの世界』が訪れる時代です。