新リンク先1

赤裸々三十代(Sekirara 30’s)

このサイトで、私が素晴らしいと思ったのは、「ふく式家計簿のススメ」という記事です。作者のふくみつるさんの「ふく」と「複式簿記」をもじって「ふく式家計簿」という名称にされていますが、
私たちの家計には、単式簿記で記録をするよりも、複式簿記のメリットを活用すべきだという主張に大賛成です。「バランスシート」の見方でマネーの管理をすることが、とっても大事なのです。

「超」入門 微分積分

神永正博先生のご本をもう一度、じっくり読ませていただきましたが、副題の『学校では教えてくれない「考え方のコツ」』の通り、高校数学の肝である「微積分」考え方がスッキリ納得できる名著であると、改めて感じた次第です。

特に、ネイピア数「e」はどこから来たのかという問いに対して、こういうことだったんだ!と納得させられるところが、すっごく感銘を受けたところです。

『現代暗号入門』といい、『「超」入門 微分積分』を著して頂いて、先生には大変、感謝申し上げます。「有難うございました。」

私のような文系人には、高校数学を学び直すことによって、世の中の見えない世界を見える化することができるのではないかと思うのです。

この本には本当に「考え方のコツ」が凝縮されているように思います。2冊の必読書は世の中の見方を「REBORN」してくれました。

現代暗号入門

このテーマは『現代暗号入門』というご本の書籍名です。「いかにして秘密は守られるか」という副題がついています。著者は神永正博先生です。以前、『「超」入門微分積分』という本を読んでいたので同じ著者ということもあって興味がわき、読んでみました。

私がずーと、何だかわからないままでいたことを「常識」としていたことが「非常識」であることを気付かせていた頂き、有難うございました。スッキリ頭の中に入ってきたような感じを持てる本でした。前著の本の時の様でもあります。

「まえがき」を引用します。

「もともと暗号は、軍事的な通信を秘匿するために作られた。長い間、我々の生活とは無縁なものだったが、今や暗号なしには生活することは難しい。インターネットショッピング、携帯電話、WiFi、ICカードはもちろん、ビットコインを始めとする暗号通貨も、電子署名とハッシュ関数という暗号技術でできている。これほど暗号に依存しているにもかかわらず、技術の根本を理解し、最新技術に通じている者は驚くほど少ない。」

これを読んで、みなさんははっとしないだろうか? 私は、少なからず納得するものがあった。まったく、当たっている! これらのものが、暗号技術でできていることすら、理解していなかったのだ!

さあ、読んでみてください。「暗号」は面白い!

「現代的な「暗号」の基本要素は「共通鍵暗号」、「ハッシュ関数」、「公開鍵暗号」であり、これらを組み合わせて様々なシステムを構築する仕組みになっている。数式が全て理解できなくても現代暗号のエッセンスは、つかめるはずだ。高校2年生レベル以上の数学知識(微分積分はほぼ不要)があれば、十分に理解できるだろう。」

と、著者も言っておられる。勇気をもって、チャレンジしよう!

量子コンピュータ

現在のコンピュータのしくみはビット(binary digit)と論理回路で説明できることを前回に紹介しました。

コンピュータが行っていることは、たくさん並べられた「ビット」をさまざまに操作していくことにほかならない。この演算には、次の3つの要素が必要になる。

まず、ビットを読み込んだり、書き込んだりの動作をする「処理装置」だ。これは、計算機の頭脳に相当する。次が「レジスタ」で、これは処理装置がいったん内容を保存するために使うメモ帳のようなものである。最後が「メモリ」。ここは、データを2進数の形で蓄えておくところだ。

コンピュータの行う「演算」とは、そのビット列を別のビット列に、ある規則に従って変換する行為である。

そこで、量子コンピュータとは、これまでの計算機(スーパーコンピュータも含めて)が古典力学にのっとった「古典的な」計算機であるのに対して、「量子力学」を直接用いる、まったく新しい原理に基づく計算機である。

数学の因数分解などの問題は、桁数が増えるにつれて計算時間が爆発的の増えるので、スーパーコンピュータを使っても1000桁の数の因数分解は決して解けないのだが、量子コンピュータを使うと数分で解けてしまうのだ!

ただ、「片方の因数を知っている人」にとっては、因数分解の答えをあっという間に得られるという特徴がある。この特徴を利用した「公開鍵暗号」の仕組みは、現在インターネットをはじめ広く世の中でつかわれている。

以上の引用文は『量子コンピュータ』というご本のものです。著者は竹内繁樹先生です。

今後、量子コンピュータの出現によって、「公開鍵暗号」方式は使えなくなってしまうそうだ。

コンピュータの計算

コンピュータの演算の種類には、加算を始めとする四則演算のほかに、「判断」「予測」などのアルゴリズムを実行するために必要な論理演算というものがある。プログラム言語によって、条件式などが真である(正しい)が偽である(正しくない)か判断するために使われる演算です。

論理を計算に置き換えて、計算で論理を進めていくのです。「命題」は文章と思ってください。

AND(論理積)、OR(論理和)、XOR(排他的論理和)、NOT(否定)

論理演算は四則演算より簡単です。なんといっても繰り上がりがなく、演算の対象が1か0のいずれかです!!

この4種類の論理演算の記号を使えば、全ての論理を演算で表わすことが可能になるのです。したがって、コンピュータはこの4つの論理演算を物理的な電気回路で実現した論理回路を使って、計算できるように作られています。

実現されたときに使われていたのは、真空管やリレーといった大掛かりなものでした。現在のコンピュータを構成する電子回路は十数種類の基本部品から構成されていて、その中のもっとも重要なのは、1つ以上の入力から1つの出力を計算するこれらの論理回路です。

回路は入力の電圧または電流によって制御され、出力の電圧ないし、電流を生成します。

万能チューリング・マシンは論理回路によって実現されたのです。

コンピュータの計算というのが、このような理論に基づいているということを分かっていただければ嬉しいです。

以上は、『チューリングの計算理論入門』より引用。

コンピュータができる計算を明らかにしたこと(計算可能性)がチューリングの最大の功績なのだが、不可能な計算があるらしいのです。読者のみなさんもびっくり仰天でしょう! 是非、この続きはご本を手に取ってお読みください。

世の中は計算できるⅢ

数を使った計算は人間の営みです。数を使った計算とは何か。数という概念がなぜ必要になったのでしょうか? 一つには比較をする必要が考えられます。

また、人間は数をまとめて扱うことで、数え方の効率を上げました。0の概念を使う表記法「位取り記数法」を編み出しました。コンピュータが扱う数は0と1の2進法なのですが、数としてというよりは記号として扱っています。

四則演算やおつりの計算では行う手順があるということを考えてみる必要があります。人間が何かの条件で判断をするときには、「繰り返し」、「順番」、「ならば」という手順の基本的な構造を使うことによって行うことができるのです。

人間のあらゆる作業を「計算」として定義することができたのはこのことによってです。あらゆる作業とは、四則演算だけではなく、掃除や料理、通勤や通学といった日常の作業全てです。

このような作業を人間は毎日行っていますが、これを抽象的に表現してみますと、「ある状態のとき、外からの刺激によって判断を行い、次の状態へ移る」ということです。おつりの計算の構造と同じです。つまり、これも「計算」なのです。

「計算する」を英語に翻訳すると「calculate」という言葉になりますが、「判断する、予測する」という意味もあるのです。

「計算高い人」などの悪口は、人間が行う四則演算の計算高いで、何もそれだけではないのです。何か問題を解決するときにいろいろなことを考えて、手順通りに実行できる人という尊敬に値する場合もあるわけです。

以上は、前回に引き続き、『チューリングの計算理論入門』(高岡詠子著)を参照しております。

わたしの事務所の看板の「世の中は計算できる」とは、そういう意味で書かせていただいています。「calculate」できる人になるという目標を表明しています。