量子力学

この「原子と光の物理学」では、「光は粒子でもあり波でもある」と同時に、私達のこの世界を作っている「物質もまた粒子でもあり波でもある」という常識外れの途轍もない結論を導き出したのです。

量子力学に於いては、「虚数」は最早、想像上の数などではないのです。

本当に不思議なことに、私たちの実際の生活に極めて役に立っているのである。二十世紀、現代の文明の殆どすべては、虚数の働き無しには考えられない。これは信じられないかもしれないが、本当の事である。俗に「事実は小説より奇なり」と云うが、これに倣えば、「物理はSFよりも奇なり」である。以上の文章は『虚数の情緒』(吉田武著)から引用したものです。

上記の著書は「中学生からの全方位独学法」という副題がつけてある通り、なぜ私たちは数学を学ぶのかという疑問に答えてくれる素晴らしい本です。もっと若い時に出会っていたならばと後悔の念に駆られる自分です。