70歳以上の自己負担限度額について、この8月からと翌年8月の2段階で引き上げが行われることになりました。公的医療保険の持続可能性を高め、世代間の負担の公平化を図るために行われるものです。
今回の話題は私の母が入院手術で費用が嵩んだため、高額療養費制度を使って出費を抑えたいということなのですが、驚いたことに今月から制度に見直しが行われていたのです。私の母は後期高齢者の高額療養費の計算なので、70歳以上の自己負担限度額の変更の対象に入っていました。また、計算に当たっては、計算の手順や自己負担額の合算など注意する点があるので、大まかなことが分かったら、お住いの市区町村の保険の窓口に出向いて申請手続きをしましょう!
とここまでは良いのですが、話はこれでは終わらない。私は申請をしようと電話で窓口に問い合わせたところ、なんと、申請に出向かなくてもいいとのことなのです。何故か、私たちは保険者なので、システム上患者の医療費は把握しているので、高額療養費を請求できる人には数か月後に郵送で申請書をお送りいたしています、とのこと。
この話、あなたはどう思う? 市区町村が住民の医療費を全て管理することが可能だろうか?
これって、自動車保険の損害額算定を修理工場と保険会社が決定する方法によく似ているような気がする。患者と自動車の所有者、病院と修理工場、広域連合と保険会社。このトライアングルは個々に独立でなければ保険制度は機能しない。むしろ弊害を生む温床にもなるのではないか?
年金制度とともに社会保険制度の疑わしい一面を垣間見た思いがした。今後、社会保障制度がどういう変遷を遂げていくかを是非、追跡していきたいと思う。現在は常識か、非常識か。