量子コンピュータ

現在のコンピュータのしくみはビット(binary digit)と論理回路で説明できることを前回に紹介しました。

コンピュータが行っていることは、たくさん並べられた「ビット」をさまざまに操作していくことにほかならない。この演算には、次の3つの要素が必要になる。

まず、ビットを読み込んだり、書き込んだりの動作をする「処理装置」だ。これは、計算機の頭脳に相当する。次が「レジスタ」で、これは処理装置がいったん内容を保存するために使うメモ帳のようなものである。最後が「メモリ」。ここは、データを2進数の形で蓄えておくところだ。

コンピュータの行う「演算」とは、そのビット列を別のビット列に、ある規則に従って変換する行為である。

そこで、量子コンピュータとは、これまでの計算機(スーパーコンピュータも含めて)が古典力学にのっとった「古典的な」計算機であるのに対して、「量子力学」を直接用いる、まったく新しい原理に基づく計算機である。

数学の因数分解などの問題は、桁数が増えるにつれて計算時間が爆発的の増えるので、スーパーコンピュータを使っても1000桁の数の因数分解は決して解けないのだが、量子コンピュータを使うと数分で解けてしまうのだ!

ただ、「片方の因数を知っている人」にとっては、因数分解の答えをあっという間に得られるという特徴がある。この特徴を利用した「公開鍵暗号」の仕組みは、現在インターネットをはじめ広く世の中でつかわれている。

以上の引用文は『量子コンピュータ』というご本のものです。著者は竹内繁樹先生です。

今後、量子コンピュータの出現によって、「公開鍵暗号」方式は使えなくなってしまうそうだ。

eic1954

投稿者: eic1954

岩永FP事務所代表 一級ファイナンシャルプランニング技能士、 日本FP協会CFP認定者

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