「通貨について、おそらく他のどの国よりも哲学的な思想を持つ人々がいることを私たちに教えてくれた。ヤップ島の慣行は現代の金本位制度よりも論理的であり、学ぶことは大いにある」と、ケインズは書いている。20世紀の最も偉大な経済学者がなぜ、ヤップ島のマネーシステムにこのような重要で普遍的な教訓を見いだしたのか、それが本書のテーマである、と書き出された書籍が先日ご紹介した『21世紀の貨幣論』である。著者の紹介には「本書が初の著作となる著者のフェリックス・マーティンは、オックスフォード大学で古典学、開発経済学、ジョンズ・ホプキンス大学で国際関係学を学んだ後、オックスフォード大学で経済学の博士号を取得した。」と記されている。その後、世界銀行に10年間にわたって勤務し、・・・と。訳者遠藤真美氏のあとがき文の一節である、「視点を変えるだけで、物事の見え方ががらりと変わることがある」と著者は語る。その言葉どおり、この本はまるで万華鏡のようだ。すばらしい紹介文だと思います。是非、お読みください!