『TVM』メニューでは2つだけのキャッシュフローの単純な投資の利回りを計算するのに使用しますが、2つ以上のキャッシュフローがある投資については、これではキャッシュフローごとの合計が必要になり面倒です。
そこで、このような計算に対応するメニューが『CF』メニューなのです。HP 12c電卓の真ん中から左側、法面の青文字です。
年金などの定期定額の複数のキャッシュフロー流列は『TVM』メニューの【PMT】キーで計算できるのですが、不規則なキャッシュフローをうまく処理するのに使用します。
(複数のキャッシュフロー流列の将来価値FV)
『TVM』メニューでは各時点で入金された金額の将来価値FVを計算してそれを全て合計するという手間がかかるのですが、『CF』メニューでは以下の手順で計算します。
1. 初めの時点の入金額を入力して【g】【CF0】を押してストアする。
2. 次の時点の入金額を入力して【g】【CFj】を押してストアする。
3. 利率を【i】に、年数を【n】にストアする。
4. 【f】【NPV】を押して入金の正味現在価値NPVを算出する。
5. 【CHS】【PV】【FV】をおして入金の純将来価値NFVを算出する。
(複数のキャッシュフロー流列の現在価値PV)
1. 現時点では出金はないので、0【g】【CF0】を押してストアする。
2. 1年後の出金額を入力して【CHS】【g】【CFj】を押してストアする。
3. 2年後の出金額を入力し、【CHS】【g】【CFj】を押してストアする。
4. 利率を【i】に、年数を【n】にストアする。
5. 【f】【NPV】を押して出金の正味現在価値NPVを算出する。
入金、出金が期間ごとに入り組んでいるような複雑なキャッシュフローの場合にも順序良く入金では数値をそのまま入力し、出金では【CHS】を使って入力するだけです。ポイントはキャッシュフロー図(まず、横線は時間線で複利の計算期間ごとに区切ります。お金を受け取るときは↑が上向き、支払うときは↓を下向きを付けます)を書いて確認することです。また、もう1つ【Nj】キーが【FV】のキーの法面にありますが、これは同じ数値が連続してある場合に使用するものです。