統計計算は『HP12C』を使おう!

統計データの集計を【∑+】キーを押すことで、1変数を入力する。

また、2変数では

1、y-値を入力

2、【ENTER】キーを押す。

3、x-値を入力

4、【∑+】キーを押す。

「平均」は【g】【 ̄X】キーを押す。「加重平均」は【g】【 ̄Xw】キーを押す。

「標準偏差」は【g】【s】キーを押す。

「相関係数」は

1、x-値を入力する。

2、【g】【^y、r】キー、【X<>Y】キーを押す。

また、「線形回帰」の

1、切片Aを計算するために0【g】【^y、r】を押す。

2、傾きBを計算するには1【g】【^y、r】【X<>Y】【R↓】【X<>Y】【-】と操作します。

ここまで出来たら、パソコンでExcelを立ち上げるまでもないのではなかろうか?

何と便利なものが入っているのだろうか! 非常にうれしい限りだ!

 

『AMORT』メニュー

「HP⒓c」の金融電卓は3つ目の機能メニューとして【f】【AMORT】キーをあげることができる。これは「amortization」の略で「ローンの償還」を計算してくれる。

操作手順を以下に掲載

1. 返済期間の年数入力し【g】【n】を押して月数をストアする。

2. 年利率の数値入力して【g】【i】を押して月率をストアする。

3. ローンの金額を【PV】にストアする。

4. 【PMT】【CHS】キーを押すと毎月の返済額が表示される。

5. 【g】【END】キーで期末支払とする。

6. 12【f】【AMORT】キーを押すと第1年度の支払のうち利子部分が表示

7. 【X><Y】キーを押す。第1年度の支払のうち元本部分を表示

8. 【RCL】【PV】キーを押すと、第1年度末のローン残高を表示

9. 【RCL】【n】キーを押すと、12と表示(償還済み支払回数総数)

10. 6から9の段階を繰り返すだけで償還スケジュール表を作成できる。

『HP⒓cによるときめきひらめき金融数学』のご本には第21章の頁に年金二重課税事件(最判平成22年7月6日)の事例研究が載っています。こんなところにも、金融電卓を使って計算し、解決を図っています。そうです。木村先生は国際税理法律事務所のエキスパートなのでした。

Cash Flow,『CF』メニュー

『TVM』メニューでは2つだけのキャッシュフローの単純な投資の利回りを計算するのに使用しますが、2つ以上のキャッシュフローがある投資については、これではキャッシュフローごとの合計が必要になり面倒です。

そこで、このような計算に対応するメニューが『CF』メニューなのです。HP 12c電卓の真ん中から左側、法面の青文字です。

年金などの定期定額の複数のキャッシュフロー流列は『TVM』メニューの【PMT】キーで計算できるのですが、不規則なキャッシュフローをうまく処理するのに使用します。

(複数のキャッシュフロー流列の将来価値FV)

『TVM』メニューでは各時点で入金された金額の将来価値FVを計算してそれを全て合計するという手間がかかるのですが、『CF』メニューでは以下の手順で計算します。

1. 初めの時点の入金額を入力して【g】【CF0】を押してストアする。

2. 次の時点の入金額を入力して【g】【CFj】を押してストアする。

3. 利率を【i】に、年数を【n】にストアする。

4. 【f】【NPV】を押して入金の正味現在価値NPVを算出する。

5. 【CHS】【PV】【FV】をおして入金の純将来価値NFVを算出する。

(複数のキャッシュフロー流列の現在価値PV)

1. 現時点では出金はないので、0【g】【CF0】を押してストアする。

2. 1年後の出金額を入力して【CHS】【g】【CFj】を押してストアする。

3. 2年後の出金額を入力し、【CHS】【g】【CFj】を押してストアする。

4. 利率を【i】に、年数を【n】にストアする。

5. 【f】【NPV】を押して出金の正味現在価値NPVを算出する。

入金、出金が期間ごとに入り組んでいるような複雑なキャッシュフローの場合にも順序良く入金では数値をそのまま入力し、出金では【CHS】を使って入力するだけです。ポイントはキャッシュフロー図(まず、横線は時間線で複利の計算期間ごとに区切ります。お金を受け取るときは↑が上向き、支払うときは↓を下向きを付けます)を書いて確認することです。また、もう1つ【Nj】キーが【FV】のキーの法面にありますが、これは同じ数値が連続してある場合に使用するものです。

 

金融電卓5

プログラムの作成

これはHP12cの大きな特徴で、あることを計算したいときに計算手順を自分で考えて操作順番を書く。それを電卓に記憶させることによって、1つのキーを押してプログラムをスタートさせれば自動的に答えを計算してくれるという機能です。この機能は応用範囲を広げるし、計算の自動化のメリットというだけではなく、考える力を養う上でも大事なことだと思います。

1. 計算したときのキー操作順序を紙に書いてまとめます。

2. 使用したいモードを選びます(【f】【RPN】か【f】【ALG】を押して)。

3. 【f】【P/R】を押して電卓をPRGMモードに設定します。

4. ステップ1で書き込んだキー操作の順序通りにキーを押します。ただし、プログラムを使うときに異なる数値を入力する部分だけは飛ばします。

プログラムの実行

1. 【f】【P/R】

2. プログラムの作成ステップ4で説明した飛ばした部分に必要な数値を入力します。

3. 【R/S】を押してプログラムをスタートさせます。

 

このプログラム作成によって複雑な各種の金利計算が可能になります。たとえば、家を買うか借家にするかの決定は難しい問題です。短期間の保有と借家との比較はとりわけ難問ですが、このプログラム化は大変わたしたちの決断に役に立つと思われます。

専門的な使い方として、ユーザーズガイドには「ヨーロピアンオプションにおけるブラック・ショールズ式」などを紹介しています。Black-Sholes fomulaは1970年代初頭に発表されて以来、世界中のオプションマーケットで広く利用されているそうです。

最後に、

名目金利(Nominal Interest)から実質金利(Effective Interest)への換算

1. 【g】【END】と【f】CLEAR【FIN】を押す。

2. 名目金利(%)を入力して【ENTER】を押す。

3. 年間の複利計算回数を入力してから【n】【÷】【i】を押す。

4. 【CHS】【PMT】【FV】を押すとそれが実質金利。

実質金利から名目金利への換算

1. 年間複利回数を入力して【n】を押す。

2. 100を入力して【PV】を押す。

3. 実質金利(%)を入力して【+】【CHS】【FV】【i】の順に押す。

4. 【RCL】【n】【✖】を押すと名目金利が求められます。

名目金利から連続実質金利への換算

これは名目金利から連続実質金利(複利の計算期間を極限まで短くしたときの実質金利)

1. 1【ENTER】を押す。

2. 年間名目金利(%)を入力して【%】を押す。

3. 【g】【e×】【Δ%】の順に押す。

ここでの指数関数の底eとはどのような数値なのかを発見するのも金融電卓ならではの自在性をフルに活用して、自分で試されることをお勧めしたい!

以上、HP12cPlatinum金融電卓 ユーザーズガイドより引用

 

 

金融電卓4

統計データの集計

1変数(たとえばxだけのデータ)または2変数(たとえばxとyでセットになっているデータ)の統計計算ができます。

1. y-値を入力する。

2. 【ENTER】キーを押す。

3. x-値を入力する。

4. 【Σ+】を押す。

平均

【g】【¯x】キーを押すと、集計したx-値とy-値のそれぞれの平均(算術平均)、つまり¯xを¯yを計算します。

標準偏差

【g】【s】を押すと、標本(サンプル)のxとyの標準偏差が計算できます。

また、母集団の標準偏差(σ)も計算できます。

共分散

1. 【g】【s】【✖】【ENTER】キーを押す。

2. 【g】【ˆy,r】

3. 【R↓】【✖】キーを押す。

線形回帰

xとyのデータ(複数)を統計レジスタに集計してあれば、そのデータが線形に推移すると仮定して、あるxのときのyの推定値(ˆy)や、あるyのときのxの推定値(ˆx)を求めることができる。

この推定の信頼性は、入力したデータをグラフにプロット(散布図)したとき、ある直線を引いてプロット位置がその直線にどの程度接近していたかによって変わります。信頼性を計るために相関係数(r)を使います。相関係数はˆyやˆxを計算したときに同時に計算され、【x›‹y】を押すと表示します。1か-1に近いほど推定値はその直線に近いと言えます。逆にゼロに近ければ、データはその直線とかけ離れていて、ˆyやˆxは信頼できないことになります。

回帰直線を作図するためには、下記の線形方程式の係数を計算します。

y=A+Bx

1. 切片Aを計算するために0【g】【ˆy,r】を押す。

2. 傾きBを計算するには1【g】【ˆy,r】【x›‹y】【R↓】【x›‹y】【-】と操作

加重平均

同じ品物で仕入れ単価の違うものがいくつかあるときの平均単価は、加重平均(Weighted Mean)で求めます。

1. 単価を入力して【ENTER】キーを押す。その数量を入力して【Σ+】を押す。2番目の単価を入力して【ENTER】キーを押し、その数量を入力して【Σ+】を押す。このように“単価【ENTER】キー、数量【Σ+】”の順で全てのデータを入力する。

2. 【g】【¯xw】を押すと平均単価を表示する。

以上、HP12cPlatinum金融電卓 ユーザーズガイドより引用

 

金融電卓3

数学関数と、数値変更用機能のキーがあります。これは金融計算のときだけではなく、一般的な計算にも便利な機能です。

(単項演算子)

逆数 【1/x】キー

2乗 【g】【x²】を押します。

平方根 【g】【√x】を押します。

自然対数 【g】【LN】を押すとディスプレイ上の数値の自然対数を計算しま す。ディスプレイ上の数値の常用対数をもとめるには、まず自然対数を計算してから10【g】【LN】【÷】を押す。なぜ、こういう操作で変換が可能かがわかれば対数計算が理解できる!

指数 【g】【ex】を押すと、ディスプレイ上の数値を指数、eを底とする指数関数を計算します。

階乗 【g】【n!】

四捨五入(丸め) 【f】【RND】

整数(integer)   【g】【INTG】

少数(fraction) 【g】【FRAC】

前に表示していた数値をリコールします。【g】【LSTx】

(累乗機能)

【yx】を押すとyのx乗を計算します。

1. 基数(yの値)を入力する。

2. 【ENTER】キーを押して2番目の数値(指数)と区切る。

3. 指数(xの値)を入力する。

4. 【yx】を押して累乗を計算します。

以上、HP12cPlatinum金融電卓 ユーザーズガイドより引用

 

 

金融電卓2

日数計算

西暦1582年10月15日(グレゴリオ暦の初日)から4046年11月25日の間で、日付の計算(【g】【DATE】)と日数計算(【g】【ΔDYS】)の両方ができます。

日付の形式が2種類あって

(月・日・年)【g】【M.DY】キーを押します。

1. 月名の数をそのまま入力する。

2. 小数点キー【・】を押す。

3. 日は2桁の数にして入力する。

4. 年は西暦(4桁の数)で入力する。

(日・月・年)【g】【D.MY】キーを押します。

1. 日を入力する。

2. 小数点キー【・】を押す。

3. 月を(必ず2桁の数で)入力する。

4. 年は西暦(4桁の数)で入力する。

将来や過去の日付を求めよう|

1. わかっている(あるいは基準の)日付を入力して【ENTER】キーを押す。

2. 日数を入力する。

3. 求める日付が始めの日付よりも前の日だったら【CHS】キーを押す。

4. 【g】【DATE】キーを押す。

「表示のいちばん右の1桁の数字はその日の曜日で、1は月曜、2は火曜、・・・7は日曜です。」

日数計算をしよう!

1. 開始日の日付を入力して【ENTER】キーを押す。

2. 終了日の日付を入力して【g】【ΔDYS】キーを押す。

「計算結果はふたつの日付間の実日数で、うるう年の2月29日が入るときにはそれも考慮されます。これとは別に1月を30日、1年を360日とする30/360日建の日数を同時に計算しています。それを確認するには【x><y】を押します。」

単利計算では日数計算が必須なので計算できるように!

以上、HP12cPlatinum金融電卓 ユーザーズガイドより引用

金融電卓

百分率計算

(百分率)

1. 基準の数を入力

2. 【ENTER】キーを押す

3. パーセントの数を入力

4. 【%】キーを押す

(割増・割引)

割増・割引も簡単に計算できます。それは百分率の計算をしたとき基準の数をそのまま記憶しているからで、百分率の計算をした後で【+】キーか【-】キーを押すだけ

(増減率)

これは『変化率』のことで、金融計算では必須項目。是非、覚えておこう!

1. 基準の数を入力

2. 【ENTER】キーを押して基準の数と後の数とを区切る

3. 後の数を入力する

4. 【Δ%】キーを押す

(構成率)

ある数が全体の何%になるかを計算するには【%T】(% of Total)キーを使う。

以上、HP12cPlatinum金融電卓 ユーザーズガイドより引用

複利計算

  • 期間数と利率の決定法

利率は一般に、1年間の利率つまり年利%で表します。しかし、複利計算の場合は、単位計算期間つまり1年・1月・1日の利率に計算し直して【i】にストアする必要があります。

年数と1年間の計算回数を掛けて、全計算回数を求めたら【n】を押してnレジスタにストアします。iについても同様です。

単位利率が月利の場合、つぎにようなショートカットでnとiをストアする。

nを計算してストアするには年数を入力して【g】【12×】を押す。

iを計算してストアするには、年利%を入力して【g】【12÷】を押す。

このキーの操作方法は、表示している数値を12倍したり12で割るだけでなく、その結果をそれぞれのレジスタにストアする働きがありますので、その次に【n】・【i】を押す必要はありません。

HP12cPlatinum 金融電卓 日本語ユーザーズガイドより引用

  • 支払回数や複利期間数の計算(nの求め方)

1.【f】【FIN】を押して金融レジスタをクリアする。

2.単位利率を【i】または【g】【12÷】を使ってストアする。

3.次のうち少なくとも二つを入力する。(注意:負号変換に気を付ける。)

【PV】を使って現在価値(元金など)をストア。

【PMT】を使って毎回の支払額をストア。

【FV】を使って将来価値(最終月残高など)をストア。

4.【PMT】を押したら【g】【BEG】あるいは【g】【END】を押して支払時期設定

5.【n】を押して支払回数や複利計算回数を呼び出す。

キー操作      ディスプレイ

10.5【g】【12÷】  0.88   iを計算してストア

35000【PV】    35,000.00 PVをストア

325【CHS】【PMT】 -325.00  PMTをストア(現金支出はマイナス)

【g】【END】    -325.00   期末払いモードに指定

【n】        328.00     必要な支払回数(月数)

12【÷】       27.33  27年と4ヶ月。

HP12cPlatinum金融電卓 日本語ユーザーズガイドより引用

  • 複利計算の期間利率と年利の計算(最後に【i】を押して求める。)
  • 現在価値(当初の価値)の計算(最後に【PV】を押す。)
  • 支払額の計算(最後に【PMT】を押す。)
  • 将来価値の計算(最後に【FV】を押す。)

複雑な数式を意識することなく、「貨幣の時間価値」という概念(「時は金なり」とも言う)を複利計算の法則に則って理解できるようになります。まさに、この概念こそ「お金を生む」のですから私たちは大事にしなければなりません。しかし、私たち日本人の「お金」の常識の中にはこの考え方は根付いていないように思われます。さあ、金融電卓を手に取って(12P- Proは一般の電卓と同じく、安い料金で購入可能)、PV、PMT、FVの価値を計算してみましょう。そこに「マネー」とは何かという答えがあるのではと私は思っています。

 

 

単利計算

hp12cPlatinumは実日数と30/360日建ての両方の単利計算を同時に実行していまいます。

下記の方法でどちらかを表示させてください。表示している利息額と元金を足す(つまり元利合計を求める)にはRPNモードでは【+】を押すだけです。

  1. 日数を入力または計算してから【n】を押す。
  2. 年利%を入力して【i】を押す。
  3. 元金を入力して【CHS】【PV】を押す。
  4. 【f】【INT】を押すと30/360日建ての利息を計算して表示する。
  5. 実日数の利息を表示させるには【R↓】【x><】を押す。
  6. RPNモードでは【+】を押すと元利合計を表示する。

キー操作      ディスプレイ

60【n】      60.00    日数をストア

7【i】       7.00     年利%をストア

450【CHS】【PV】 ⁻450.00   元金をストア

【f】【INT】   5.25     30/360日建ての利息を計算。

【+】       455.25    元利合計額。

HP12cPlatinum金融電卓 日本語ユーザーズガイドより引用