定数計算2

定数計算1では計算結果(Xレジスタ)に定数を繰り返し掛けました。場合によっては、Xレジスタに新たな数値を入力して定数を掛けたり(あるいは足したり)したいことがあります。

このようなときは、まず【CLx】を押してから、新たな数値を入力して演算キーを押します。【CLx】を押してから新しい数値をXレジスタに入力して表示させてもスタックリフトはありません。

キー操作                                                ディスプレイ

4.38【ENTER】【ENTER】【ENTER】 4.38 定数を全てのレジスタに入れる

15                   15. 最初の個数をXレジスタ表示

【✖】                 65.70 15個入りの値段

【CLx】                75.表示をクリアし2番目の個数入力

【✖】                 328.50 75個入りの値段

【CLx】               250.表示をクリアし3番目の個数入力

【✖】                 1095.00 250個入りの値段

定数計算1

スタックリフトがあっても、Tレジスタの数値はそのまま残るので、この性質を利用して定数計算することができます。

定数をTレジスタに入れるには、まず定数を入力し(Xレジスタに入れ)てから【ENTER】を3回押します。この操作で、その定数が全てのレジスタに入ります。計算するたびに、最初に入力した定数がYレジスタにドロップしてきます。

キー操作              ディスプレイ

2【ENTER】【ENTER】【ENTER】 2.00   定数を全てのレジスタに保存

84000               84000.  初年度の売上をXレジスタ保存

【✖】               168000.00 翌年の売上

【✖】               336000.00 2年後の売上

【✖】               672000.00 3年後の売上

複雑な計算(RPNモード)

自動的にスタックリフトやスタックドロップをするようになっているので、操作の多い計算のときにも、他社の電卓のようにカッコを入力したり、中間結果を紙やメモリに保存する必要はありません。

実際にはどんな複雑な計算でも、4個のスタックレジスタだけで計算できるとは限りません。中間結果を計算のたびに数値を記録レジスタにストアしなくても済むようにするには、紙と鉛筆で筆算するときのように、カッコの内側から計算を始めて、順々にその外側を解くとよいでしょう。その方が少ないレジスタで計算できます。

HP12cPlatinum 金融電卓 日本語ユーザーズガイドより引用

LastXレジスタと【LSTx】キー

【+】、【-】、【✖】、【÷】などのキーを押すと、それまでのXレジスタの数値がLastXレジスタにコピーされます。

【g】【LSTx】を押すとスタックリフトして、LastXレジスタの数値をXレジスタにコピーして表示します。LastXレジスタの数値はそのままです。

日数計算と金融計算

日数計算に使う【DATE】、【ΔDYS】のキーや金融計算に使う【INT】、【n】、【i】、【PV】、【PMT】、【FV】、【NPV】、【IRR】のキーなどはXレジスタ、Yレジスタ、Zレジスタ、Tレジスタに前もって決まった項目がスタックされていますので、プログラム計算のように実行されますので簡単です。

二項演算とスタック

二項演算キー(【+】、【-】、【✖】、【÷】など)はXとYレジスタ内の両方の数値を使います。

四則演算は、まず筆算のときのように、ふたつの数をXとYレジスタに入れます。筆算で上に書く数はYレジスタに、下に書く数はXレジスタに入れます。その計算結果がXレジスタに入るので、Xレジスタの数値はLastXレジスタにコピーされ、スタックドロップが発生します。スタックドロップでは、Zレジスタの数値がYレジスタにコピーされ、Tレジスタの数値がZレジスタにコピーされますが、Tレジスタの数値は変化しません。

HP12cPlatinum 金融電卓 日本語ユーザーズガイドより引用