消費税増税に断固反対しよう!

以下に、

貯蓄塾の塾長「 金刺 知徳 」氏の反対意見を引用します。私も全く同感です。

日本の消費税が上がろうとしている。
皆さんは消費増税に賛成だろうか?それとも反対だろうか?
反対の声があまり上がっていないので“多くの人は賛成”なのだろう。
お金の専門家の多くは何故賛成(やむなし)なのか聞くと「社会保険が崩壊する
ので増税する必要がある」だとか「政府の借金が多いので」だとか素人みたいな
理由を答える。
素人ならともかくプロがこんな事ではダメだ。
断言するが消費税を上げれば日本の経済は再びデフレに戻る。
そうなる事によって一番ダメージを受けるのは「雇用者」である。
ここで私が「雇用者」と強調したのはある理由がある。
実は多くの経営者は消費増税に関して反対の意思を示していない理由はここにある。
これを考察してみよう。
■法人は正確に消費税を納めていない
日本の消費税は“みなし仕入れ率”などという非常に杜撰な制度をとっている。
一言で表すと「貴方の会社のカテゴリは〇〇なので、仕入れ率は△△%で計算
していいよ」というものだ。
実際にその仕入れ率で仕入れているならば納める消費税はその通りになるが、
実際に多くの企業はみなし仕入れ率よりも低い仕入れ率で仕入れている。
つまり“消費税を受け取る金額と納税する金額に乖離が出て儲かる”という事だ。
多くの経営者はこれを知っており消費増税されればもっと儲かるので反対する
訳がないのだ。
残念ながら日本には消費の落ち込みとかそんなものは全く気にせず税金を
“ちょろまかす”事ばかり考えている経営者が多いという事です。
一般的に消費税が上がれば消費が冷え売り上げが下がるので“経営者の立場から
見て反対するのが普通”のように見えるが“日本だけは”そうではないのだ。
よって消費税が増税されて困るのは経営者以外となる訳です。
■諸外国の消費税はインボイス式
よく「他国ではもっと消費税率が高い」という人がいます。
その人達は諸外国と日本の消費税のルールと用途、財政の状況を正確に把握
してモノを言っているのだろうか?甚だ疑問である。
先程も述べたが、日本の消費税は経営者が儲かるように出来ており、本来
捕捉率が高いと言われているのだが日本のそれは先進国で一番捕捉率が低い。
では何故他国の消費税の捕捉率は高いのか?
これはインボイス式を使っているからだ。
インボイス式を知らない人はいないと思うので説明は割愛するが、インボイス
式を採用すると「どこにいくらの税金を支払ったか?」の記録が取れる。
仕入れ率が正確に解り消費税の捕捉率が上がるのだ。
経団連はこのインボイス式をずっと拒んでいる。
何故ならみなし仕入れ率が使えなくなってしまうからだ。
実は経団連はマイナンバーも頑なに拒んでいた。
何故なら収入や資産が捕捉されやすくなるからだ。
この様に日本の消費税は“経営者以外から巻き上げるための税金”になっている訳です。
これを是正するだけで現状の税率でも、もっと言えば5%に税率を下げた
としても現状の税収を確保する事ができるのだ。
現に景気刺激策の為に消費税を下げてきちんと税収を上げている国は複数存在する。
■お金の専門家なら「消費税を上げたい人たちは誰なのか?」理解しないといけない
そもそも消費税は何のためにあるのだろうか?
「消費」に「税を課す」のですから、消費を抑制するための税金だというのが解ります。
ではどういったときに消費税を上げるべきなのか?それは消費が過熱し物価が
上がりすぎる見通しがついているときだ。
それ以外の時に税率を上げる必要性は基本的には無い。
そもそも消費税はどんな税金だろうか?
全ての人が一律に同じ税率で納める税金である。
という事は収入に依存しないのだから“再分配機能が無い”のが解りますね。
つまり「社会保障に使うのはナンセンス」という事です。
そもそも社会保障は再分配の最たるものですから。
年金財源や健康保険の財源に消費税を使うことは高収入の方や資産家が有利
になるだけなのです。
“本当に社会保険に税金を投入したいなら”所得税や法人税を増税すればいい。
所得税や法人税は累進課税で再分配率が高く、本来の社会保障としての
機能を果たす事ができる税だと言えます。
本来なら税ではなく社会保険料を上げるべきところなのだが、こんな
ことは財務省も経団連も絶対に口にしないだろう。
何故なら財務省にとって社保は利権の拡大につながらず、経営者にとって
社保はただのコストプッシュ(労使折半なので)だからだ。
何故か消費増税の話題しか出ないのは“高額所得者や経営者といった影響
を持っている人たちが働きかけているから”だというのが透けて見える。
私達、お金の専門家はこの消費税の件について間違った認識を持つことは許されない。
何故ならクライアントの資産形成を大きく損なう原因を作ってしまうからだ。
何故消費税を上げるのか?について「年金や健康保険のお金が足りないから」だ
と認識している人は意識を改めてお金についてもう一度勉強しなおすと良いだろう。
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≪執筆者紹介≫
金刺 知徳  
株式会社ジートレンド
貯蓄塾 塾長
マーケティングプランナー/経済研究家
AFP(日本FP協会会員)
証券外務員1種(日本証券業協会)
「お金」に関わる学問を研究し、解りやすくアウトプットする
大人のためのお金の学校【貯蓄塾】を運営。
数学、経済学、心理学、地政学、等様々なアプローチで
資産形成、子供の教育、人材育成までマルチな講演を行っています。

以上、みなさん、読んでいただけたでしょうか?

今朝の佐賀新聞の論説文の「必ずや消費税増税はしなければならない。」という賛成派が世論の流れとしたら、「お金」にかかわる専門家として絶対反対を表明します。

好きなことを必死で探そう(人生は一回だけ)

このテーマは今朝、読んだ佐賀新聞の『14歳の君へ(わたしたちの授業)』第15回目の今月の先生、田原 総一朗さん(ジャーナリスト)の演題です。是非、みなさんにも読んでほしいから掲載させていただきます。田原さんの『必死で』に感動しました!

ブラック・ショールズ理論の直観的な理解

もう一度、2016年に読んだ『経済数学の直観的方法(確率・統計編)』を読み直してみよう!

「確率・統計」を根本的に学び直すには上記の理論は絶好の題材で、恐らく文系理系を通じてこれ以上のものはないように思われると記載されています。長沼先生のこのご本は3年前に紹介させていただいたのですが、読み返すことによって今回、「気づき」があったので書かせていただきます。

ご本を読んでいただきますと分かりますが、結論は「利益は時間tに比例して拡大」ということなのです。このことは「常識」でしょうか、「非常識」でしょうか?

前回も書いたように、筆者は金融の話よりもっと大きな視点で、広い教養の話題として捉えるブラック・ショールズ理論の必要性を叫ばれています。私も感銘を得けたのですが、具体的にそれを実証する術はあるのでしょうか?

私の「気づき」というのは、このご本が出版された時期と呼応するするように、増田丞美氏の主催される「OCFC」という「オプション・キャッシュフロー・クラブ」に入会したのですが、この二つの事柄は全く関係がありませんでした。しかし、長沼先生が言っていることと増田氏が実践していることが日が経つにしたがって増々シンクロナイズドしていくように思うようになったのです。

誤解なさらないでほしいのですが、残念ながら私の成果は上がっていません。悪しからず。

これから何について学ぶべきか

「もし若者たちに「これから何について学ぶべきか」と問われたら、私は次の3つを挙げる。

語学、会計学、そして数学である。

とくに昨今、世の中は数学の中でも「統計学」に注目しつつあるようだ。」

という、前書きで始まるご本が出版された。『図解 統計学超入門』著者は私のブログに時々ご登場願う髙橋洋一先生です。

ご本の内容を「数字アレルギー保持者の筆頭格である、彼女のこの手の要望は毎度のことであり、これまで経済学や会計学についても同様の経緯で執筆してきた。」ということで、私たち初心者向けの「統計の初歩の初歩」と呼ぶべき入門書であると紹介されています。

面白いというより、「順列と組み合わせ」、「正規分布と二項分布の関係」、「中心極限定理」などの考え方が腑に落ちること請け合いです。是非、お読みください。

本文中の箇所を何か所か引用すると、

「数学の苦手な人ほど数式を見ると、「頭が痛くなりそう」だの「目が滑る」だのというが、そうして思考停止させてしまうから、何もわからないのである。」

「正規分布、二項分布、中心極限定理といった知識が身につくことで、世の中の見方が変わるのだ。見ているつもりで見えていなかったことに気づける、といったほうがいいかもしれない。」

「実際、私は大学で数学を専攻したが、数学の公式はほぼ覚えていない。ただ、どう考えればいいのか、どの方向へ向かえば解が導き出せるのかはわかっている。」

などの箇所が印象的だった。

最後に、「統計学とはどういうものか」に答えている文章を引用したい。

「つまり、全数調査をしなくとも、もっと少ないサンプルのデータだけで、限りなく全数調査の結果に近い数値を、割り出すことが出来る。これが統計学である。」

「わざわざお金と労力をかけてまで、膨大なデータを集めるのはムダなのだ。統計学がこのムダをきれいに解消してくれるわけである。」

「超」入門 微分積分

神永正博先生のご本をもう一度、じっくり読ませていただきましたが、副題の『学校では教えてくれない「考え方のコツ」』の通り、高校数学の肝である「微積分」考え方がスッキリ納得できる名著であると、改めて感じた次第です。

特に、ネイピア数「e」はどこから来たのかという問いに対して、こういうことだったんだ!と納得させられるところが、すっごく感銘を受けたところです。

『現代暗号入門』といい、『「超」入門 微分積分』を著して頂いて、先生には大変、感謝申し上げます。「有難うございました。」

私のような文系人には、高校数学を学び直すことによって、世の中の見えない世界を見える化することができるのではないかと思うのです。

この本には本当に「考え方のコツ」が凝縮されているように思います。2冊の必読書は世の中の見方を「REBORN」してくれました。

現代暗号入門

このテーマは『現代暗号入門』というご本の書籍名です。「いかにして秘密は守られるか」という副題がついています。著者は神永正博先生です。以前、『「超」入門微分積分』という本を読んでいたので同じ著者ということもあって興味がわき、読んでみました。

私がずーと、何だかわからないままでいたことを「常識」としていたことが「非常識」であることを気付かせていた頂き、有難うございました。スッキリ頭の中に入ってきたような感じを持てる本でした。前著の本の時の様でもあります。

「まえがき」を引用します。

「もともと暗号は、軍事的な通信を秘匿するために作られた。長い間、我々の生活とは無縁なものだったが、今や暗号なしには生活することは難しい。インターネットショッピング、携帯電話、WiFi、ICカードはもちろん、ビットコインを始めとする暗号通貨も、電子署名とハッシュ関数という暗号技術でできている。これほど暗号に依存しているにもかかわらず、技術の根本を理解し、最新技術に通じている者は驚くほど少ない。」

これを読んで、みなさんははっとしないだろうか? 私は、少なからず納得するものがあった。まったく、当たっている! これらのものが、暗号技術でできていることすら、理解していなかったのだ!

さあ、読んでみてください。「暗号」は面白い!

「現代的な「暗号」の基本要素は「共通鍵暗号」、「ハッシュ関数」、「公開鍵暗号」であり、これらを組み合わせて様々なシステムを構築する仕組みになっている。数式が全て理解できなくても現代暗号のエッセンスは、つかめるはずだ。高校2年生レベル以上の数学知識(微分積分はほぼ不要)があれば、十分に理解できるだろう。」

と、著者も言っておられる。勇気をもって、チャレンジしよう!

量子コンピュータ

現在のコンピュータのしくみはビット(binary digit)と論理回路で説明できることを前回に紹介しました。

コンピュータが行っていることは、たくさん並べられた「ビット」をさまざまに操作していくことにほかならない。この演算には、次の3つの要素が必要になる。

まず、ビットを読み込んだり、書き込んだりの動作をする「処理装置」だ。これは、計算機の頭脳に相当する。次が「レジスタ」で、これは処理装置がいったん内容を保存するために使うメモ帳のようなものである。最後が「メモリ」。ここは、データを2進数の形で蓄えておくところだ。

コンピュータの行う「演算」とは、そのビット列を別のビット列に、ある規則に従って変換する行為である。

そこで、量子コンピュータとは、これまでの計算機(スーパーコンピュータも含めて)が古典力学にのっとった「古典的な」計算機であるのに対して、「量子力学」を直接用いる、まったく新しい原理に基づく計算機である。

数学の因数分解などの問題は、桁数が増えるにつれて計算時間が爆発的の増えるので、スーパーコンピュータを使っても1000桁の数の因数分解は決して解けないのだが、量子コンピュータを使うと数分で解けてしまうのだ!

ただ、「片方の因数を知っている人」にとっては、因数分解の答えをあっという間に得られるという特徴がある。この特徴を利用した「公開鍵暗号」の仕組みは、現在インターネットをはじめ広く世の中でつかわれている。

以上の引用文は『量子コンピュータ』というご本のものです。著者は竹内繁樹先生です。

今後、量子コンピュータの出現によって、「公開鍵暗号」方式は使えなくなってしまうそうだ。

コンピュータの計算

コンピュータの演算の種類には、加算を始めとする四則演算のほかに、「判断」「予測」などのアルゴリズムを実行するために必要な論理演算というものがある。プログラム言語によって、条件式などが真である(正しい)が偽である(正しくない)か判断するために使われる演算です。

論理を計算に置き換えて、計算で論理を進めていくのです。「命題」は文章と思ってください。

AND(論理積)、OR(論理和)、XOR(排他的論理和)、NOT(否定)

論理演算は四則演算より簡単です。なんといっても繰り上がりがなく、演算の対象が1か0のいずれかです!!

この4種類の論理演算の記号を使えば、全ての論理を演算で表わすことが可能になるのです。したがって、コンピュータはこの4つの論理演算を物理的な電気回路で実現した論理回路を使って、計算できるように作られています。

実現されたときに使われていたのは、真空管やリレーといった大掛かりなものでした。現在のコンピュータを構成する電子回路は十数種類の基本部品から構成されていて、その中のもっとも重要なのは、1つ以上の入力から1つの出力を計算するこれらの論理回路です。

回路は入力の電圧または電流によって制御され、出力の電圧ないし、電流を生成します。

万能チューリング・マシンは論理回路によって実現されたのです。

コンピュータの計算というのが、このような理論に基づいているということを分かっていただければ嬉しいです。

以上は、『チューリングの計算理論入門』より引用。

コンピュータができる計算を明らかにしたこと(計算可能性)がチューリングの最大の功績なのだが、不可能な計算があるらしいのです。読者のみなさんもびっくり仰天でしょう! 是非、この続きはご本を手に取ってお読みください。

世の中は計算できるⅢ

数を使った計算は人間の営みです。数を使った計算とは何か。数という概念がなぜ必要になったのでしょうか? 一つには比較をする必要が考えられます。

また、人間は数をまとめて扱うことで、数え方の効率を上げました。0の概念を使う表記法「位取り記数法」を編み出しました。コンピュータが扱う数は0と1の2進法なのですが、数としてというよりは記号として扱っています。

四則演算やおつりの計算では行う手順があるということを考えてみる必要があります。人間が何かの条件で判断をするときには、「繰り返し」、「順番」、「ならば」という手順の基本的な構造を使うことによって行うことができるのです。

人間のあらゆる作業を「計算」として定義することができたのはこのことによってです。あらゆる作業とは、四則演算だけではなく、掃除や料理、通勤や通学といった日常の作業全てです。

このような作業を人間は毎日行っていますが、これを抽象的に表現してみますと、「ある状態のとき、外からの刺激によって判断を行い、次の状態へ移る」ということです。おつりの計算の構造と同じです。つまり、これも「計算」なのです。

「計算する」を英語に翻訳すると「calculate」という言葉になりますが、「判断する、予測する」という意味もあるのです。

「計算高い人」などの悪口は、人間が行う四則演算の計算高いで、何もそれだけではないのです。何か問題を解決するときにいろいろなことを考えて、手順通りに実行できる人という尊敬に値する場合もあるわけです。

以上は、前回に引き続き、『チューリングの計算理論入門』(高岡詠子著)を参照しております。

わたしの事務所の看板の「世の中は計算できる」とは、そういう意味で書かせていただいています。「calculate」できる人になるという目標を表明しています。

世の中は計算できるⅡ

『計算』とは『ある状態が外からの刺激によって変化して状態が変わること』と言うこともできます。『状態』とは『人や物事の、ある時点でのありさま』のことです。

「計算できるということはどういうことか?」「人間が計算をするときはどのようにするか」 人間を「いくつかの状態を取ることができる機械」に置き換えて、計算を考えた人がいました。

1948年 シャノンは『通信の数学的理論』という論文で、「あらゆる情報は数値に置き換えて表すことができる」ということを提唱しました。確率という側面から情報の量を定義し、それをもとにして情報理論という一つの分野を構築したということです。1937年、「A Symbolic Analysis of Relay and Switching Circuits」という修士論文で、計算機にブール代数を応用した初めての論文で、スイッチの開閉が、ちょうど記号論理の「真」と「偽」に対応することを示しました。その後、計算機の回路設計が2進法に基づくようになったのです。シャノンは情報の最小単位をこのスイッチのように2通りの情報で表せるものと定義し、binary digit,つまりビットと呼ぶことにしたのです。最近、話題の「ビットコイン」でおなじみですね!

情報科学で扱う「情報」は「情報」という言葉の持つ曖昧さをなくすために、このような数値で表すことにしたのです。

また、チューリングはチューリング・マシンを用いれば、人間の思考を代替できることを示したのですが、シャノンが電気回路でチューリング・マシン、つまりは現代のコンピュータを構築できることを示したのです。

そして、プログラム内蔵方式のコンピュータを「フォン・ノイマン型コンピュータ」と言います。プログラム内蔵方式とは、メインメモリにプログラムとデータを入れてCPUで実行する方式であり、計算手順自体をデータとして内部に取り込む計算システムのことです。プログラムとは、計算手順を記号化したものですが、これ自体もデータとして処理できるということを示しています。

以上は、『シャノンの情報理論入門』に記載されていたものを引用しています。著者は高岡詠子先生です。

『HP12C』という金融電卓には、高度な計算だけでなく、コンピュータ本来のプログラムを計算に活用できる仕組みもありますので、「計算手順の記号化」ということを身をもって実践できる優れものです。是非、手元に置いて使ってみましょう!